「打ち方にはその人の体力が表れる。ルール上のジャッジメントにはその人の知力が表れる。そしてマナーにはその人の人格が表れる。」これはゴルフマナー評論家・鈴木康之氏の言葉です。
先月行われた女子ツアーの「マスターズ女子レディース」で笠りつ子が風呂の脱衣場でストレッチする際に、バスタオルが常備されておらず係員に「タオルを出してほしい」と要求、ゴルフ場側は例年このトーナメントではバスタオルが数多く紛失するため、日本女子プロゴルフ協会(LPGA)の了解の下にトーナメント期間中はタオルを常備しないことになっていた。
これを知らない選手の笠がコースの風呂場にタオルが置いてないことに腹を立て、スタッフに対して「何で置いてないのか」と食ってかかり、「タオルを出せ」「出せない」の押し問答のあげく、コースの副支配人に対して「頭が固い。死ね」と暴言を吐いたらしい。
この件については自分のサイトに10月31日付けで、会場で関係者に対して不適切な発言をした当事者であることを認め、謝罪文を掲載し当面の間「ツアーへの出場は自粛させていただきます」と公表しました。
男女プロゴルファーに限らず一般ゴルファーもマナーに欠ける行為を平気でする人が多くなってきました。ゴルフ場の風呂や洗面所に常備しているタオルの紛失はどこのゴルフ場も頭の痛い問題です。
とくに洗面所に置いてあるフェースタオルは汗拭きにいいのかポケットに1、2枚忍ばせて行く人が多い。ゴルフ場によっては洗面所にフェースタオルの代わりに手拭き用のペーパータオルに代えているところがあります。
夏場の暑いプレーの場合、汗拭き用のフェースタオルを忘れて、ゴルフ場のフェースタオルを拝借ということでしょうが、この持ち出したタオルは不思議と戻ってきません。
以前、当クラブでは持ち出しお断りより、「汗拭きタオルを忘れた方は、持ち出しOK、ただし必ず元に戻してください」と張り紙をしたことがありましたが、残念ながら回収率は低く、結局「持ち出し厳禁」の張り紙に代えました。
女子ツアーを開催しているクラブの支配人から聞いたことがありますが、「女子プロの行儀の悪さには壁壁しますよ。脱衣場のタオルは濡れたまま、そこら中に使い放し。バスタオルもタオル入れに戻さず平気で床に投げ捨てられ、女性の脱衣場とは思えませんよ。」と嘆いていたのを覚えてます。
こうした不始末に対してマスターズGCも女子プロゴルフ協会と相談しタオルを出さないことを伝え了承を得ていたという。笠の不適切発言の前に女子プロ全員がもう少し社会人としての自覚を持ち常識的行動をするように望みたい。