グルームからの伝言

 気温が30度近い暑さの日もあれば気温が一挙に下がって15度くらいの寒さの日もある変化の激しい10月の気候です。そのせいか体調を崩しやすくインフルエンザや新型コロナの感染が増え、流行の兆しです。新型コロナウイルス、インフルエンザの感染は未だに衰えずという状況のようです。

 新型コロナ、インフルエンザの感染予防には、人混みではマスク着用そしてこまめな手洗い、手指のアルコール消毒など油断せず予防対策をしっかり心掛けてください。

 

 机の引き出しを整理していたら以前プレーしたことがある日本最古のゴルフ場・神戸ゴルフ倶楽部の支配人からいただいた「グルームからの伝言」という小冊子が出てきました。グルームとは、六甲山頂の始祖であり、自らゴルフ場を作り上げた神戸ゴルフ倶楽部の創始者です。小冊子にはこのグルームの伝言としてさりげなくマナー・エチケットの重要性を説いてます。以下、神戸ゴルフ倶楽部のグルームの伝言からピックアップして紹介しますのでお読みください。

 「言い残し忘れたことがある。諸君、神戸ゴルフ俱楽部に、これはいかん、あれはいかん、そういうべからず集はない。考えれば、分かるだろう。先輩会員を見れば、分かるだろう。分からなければ、聞けばよい。教えてもらって、笑えば良い。ここは、みんなが心おきなく楽しむ大人の遊び場だ。」

「自分のボールは、自分の分身だ。行方が心配なボールほどよく見ておこう。人のボールの行方もよく見よう。それが仲間同士のエチケットだ。ロストボールほどつまらぬものはない。」

 「わたしたちは留吉(キャディ)たちに いちいち聞いたりなどしなかった。距離や傾斜を読むのも、プレーの内だ。うまく打てたら、自分の手柄。しくじったら、笑って悔しがればよい。」

 「ゴルフはやむなくコースを傷つける。だから、ショット跡の始末は ゴルファーに欠かせない約束事だ。ルールの前にエチケットあり。古来、それが、ゴルフというゲームだ。」

「盤上没我」ならぬ「芝上没我」

経済誌「財界展望」が「ZAITEN GOLF 2024」11月臨時増刊号として発刊されたので手に取って読んだところ、なかなか面白い記事がたくさん掲載されており、その中でも印象に残った記事がありましたので、ご紹介します。

ゴルフジャーナリスト初見 進氏の将棋の藤井聡太七冠の「盤上没後」の揮毫を「盤上」ならぬ「芝上没我」こそゴルフにとっていかに大切かを帝王ジャック・ニクラスの逸話を交えながら紹介している記事は興味深くためになります。「芝上没我」のさわりを転載して紹介します。

以下「ZAITEN GOLF」より。

「盤上没我」――将棋の藤井聡太七冠は、「盤上に集中して考える感覚を大事にする」として、色紙にこの言葉を揮毫する。「没我」とは、物事に集中して我を忘れること。藤井七冠の盤上での集中力の極みともいえる姿勢を見ると、この言葉の意味の大きさに納得する。ゴルフの場合もショットやパットに臨む際に、どれだけ集中できるかが大きく左右する。「盤上」ならぬ、「芝上」を意識してからアドレスしてみたらどうだろうか。藤井七冠には及ばずとも、集中力を高めることができれば、ミスヒットは必ずや減らすことができるはずだ。

<略>

大自然の中の広いエリアで行うスポーツのゴルフとはフィールドが違うが、将棋以上に毎回状況が異なる先が読めないゴルフこそ、1打1打に集中することが重要なのだ。将棋をゴルフに置き換えて「帝王」と称され、ゴルフ界で最も集中力の高いプレーヤーとして評価されているJ・ニクラスが大舞台でいかに集中力を発揮させたかを参考にしながら、どのように集中力を高めるか探ってみたい。

以下ニクラスと青木功の80年の全米オープンの死闘を試合展開も含めて、いかにニクラスがプレーに集中していたかを丁寧に、また興味深く5頁にわたって書かれています。ぜひ書店で購入して一読を。