クラブ選手権(シニア、Gシニア)チャンピオン決まる

 今日10月27日、クラブ選手権(シニア選手権、グランドシニア選手権)の決勝戦が予選、本戦を勝ち上がってきた選手によってマッチプレーで行われました。各チャンピオンには藤原安廣競技委員からカップが贈呈されました。

 クラブ選手権は36ホール・マッチプレーで前年の覇者・清光英成さんと初の決勝進出を果たした山口貴司さんによって行われ、清光さんが6ー5で山口さんを降し見事2連覇を達成しました。(写真上:優勝清光さん、写真中:ランナースアップ山口さん)

 シニア選手権は三嶋秀行さんと加藤研士さんともにシニア選手権決勝進出は初。27ホール・マッチプレーで争われ、4-2で三嶋さんが加藤さんを降し初の栄冠を獲得。シニアチャンピオンになりました。(写真上:優勝三嶋さん、写真中:ランナースアップ加藤さん、写真下:メダリスト浦島さん)

 

 グランドシニア選手権は昨年から始まりましたが、参加者が規定に満たず不成立となりました。今年はなんとか競技成立で、間瀬和雄さんと吉井英次さんによって18ホール・マッチプレーで行われ、間瀬さんが5-6で吉井さんを降し初代グランドチャンピオンに輝きました。(写真上:優勝間瀬さん、写真下ランナースアップ吉井さん)

 

 

 

ボール探しは同伴者も協力して探そう。

神戸ゴルフ倶楽部の「グルームの伝言」でロストボールほどつまらぬものはないと書かれてます。ラフの芝が長くてボールを探すのに苦労します。ロストボールの探索は3分。3分以上経過すれば1打罰をして打ち直ししなければなりません。

 グルーム氏いわく「人のボールの行方もよく見よう、それが仲間同士のエチケットだ」同じ組の同伴者が打ったボールが分からなくなったら協力して探すのがエチケットです。自分のゴルフに夢中で他人のプレーは我関せずといったプレーヤーをたまに見かけますが、同伴者が協力して探せば見つけるのも早いはず。そのためにはグルーム氏のいう通り人のショットをよく見てボールの行方を見ておくことが肝心です。

 ちなみにボールを探すコツは、少し高い場所から俯瞰して見るか、少しボールの行方より先に行き戻りながら見るのが有効です。ただよくあるのが打った本人がこの辺りといって探す場所より意外にボールは飛んでおらず少し手前(かなり前かも)を探すことが肝要です。本人が思うほど飛んでないケースの方が多いですから。

続「グルームの伝言」

10月16日のブログで日本最古のゴルフ場・神戸ゴルフ倶楽部の「グルームの伝言」という小冊子の一部を紹介したところ、顔を会わせた会員の方、数人から「さすが神戸ゴルフ倶楽部、マナー・エチケットの啓蒙も粋ですね。小冊子のピックアップでなく、全文を紹介してください」との要望がありましたので、ご紹介したいと思います。

 文中に出て来る留吉(キャディのこと)とは、プロゴルファーのレジェンド宮本留吉プロのことで、彼は神戸GCでキャディをしていて後に茨木カンツリー倶楽部でプロゴルファーになり、日本最古のプロトーナメント・日本プロゴルフ選手権の第1回大会の覇者となった日本を代表する伝説のプロであることを補足しておきます。

 それでは「グルームの伝言」を紹介します。

 「ここはアップダウンがきつい。クラブを選ぶのは、キャディに手伝ってもらえばよろしい。初代キャディの留吉以来、ここのキャディはクラブ運びが専門だ。」

 「ここではクラブ10本以内で楽しもう。それでも4人分を担ぐキャディは大変だ。各自、次のクラブ2、3本持って行こう。留吉たちは楽になる。この心くばり、ゴルフ規則の冒頭に書いてあるではないか。」

 「ゴルフはやむなくコースを傷つける。だから、ショット跡の始末はゴルファーに欠かせない約束事だ。ルールの前にエチケットあり。古来、それがゴルフというゲームだ。」

 「昔、山頂茶店の婆さんは店前はもちろん、途中の道もいつもきれいにしておった。わたしはきれいが好きだ。きれい好きなひとが好きだ。ゴルファーはみんなそうでありたい。」

 「ゴルフは仲良く順番にプレーするゲーム。すぐ打てるように準備していよう。番が来たら速やかに打ち、速やかに人の番にまわそう。プレーのペースも、エチケットの一つだ。」

 「しかし、人はさまざまだ。調子の出ない人も、体力の弱い人もいる。そういう人には後続をパスさせるという結構な知恵が、ゴルフにはある。──さあ、諸君、存分に楽しみたまえ。」

 ※アーサー・ヘスケス・グルーム(1846年~1918年)
 英国人。1868年(明治元年)に来日。宮崎直と結婚、並みの日本人以上に男気のある日本人になりきっていたという。
 六甲山頂の始祖。その別荘第1号の名が「101」である。
 仲好し4人の茶飲み話で「ゴルフを為(し)で見様ぢゃないか」となり手作り4ホールを作った。それが1901年。

 ※神戸ゴルフ倶楽部の誕生
 1903年2月27日、神戸外国俱楽部で「神戸ゴルフ倶楽部」創立総会開催。9ホールとなり、5月24日開場式。会員120名。遠くロンドンのゴルフ誌に紹介された。翌年18ホール完成。3、4番以外はその時のレイアウトが現在の原型となっている。

 日本のゴルフの父・グルームは72歳で黄泉の国へ。いま神戸・鵯越の丘に眠っている。

(神戸ゴルフ倶楽部刊「グルームの伝言」より。)

グルームからの伝言

 気温が30度近い暑さの日もあれば気温が一挙に下がって15度くらいの寒さの日もある変化の激しい10月の気候です。そのせいか体調を崩しやすくインフルエンザや新型コロナの感染が増え、流行の兆しです。新型コロナウイルス、インフルエンザの感染は未だに衰えずという状況のようです。

 新型コロナ、インフルエンザの感染予防には、人混みではマスク着用そしてこまめな手洗い、手指のアルコール消毒など油断せず予防対策をしっかり心掛けてください。

 

 机の引き出しを整理していたら以前プレーしたことがある日本最古のゴルフ場・神戸ゴルフ倶楽部の支配人からいただいた「グルームからの伝言」という小冊子が出てきました。グルームとは、六甲山頂の始祖であり、自らゴルフ場を作り上げた神戸ゴルフ倶楽部の創始者です。小冊子にはこのグルームの伝言としてさりげなくマナー・エチケットの重要性を説いてます。以下、神戸ゴルフ倶楽部のグルームの伝言からピックアップして紹介しますのでお読みください。

 「言い残し忘れたことがある。諸君、神戸ゴルフ俱楽部に、これはいかん、あれはいかん、そういうべからず集はない。考えれば、分かるだろう。先輩会員を見れば、分かるだろう。分からなければ、聞けばよい。教えてもらって、笑えば良い。ここは、みんなが心おきなく楽しむ大人の遊び場だ。」

「自分のボールは、自分の分身だ。行方が心配なボールほどよく見ておこう。人のボールの行方もよく見よう。それが仲間同士のエチケットだ。ロストボールほどつまらぬものはない。」

 「わたしたちは留吉(キャディ)たちに いちいち聞いたりなどしなかった。距離や傾斜を読むのも、プレーの内だ。うまく打てたら、自分の手柄。しくじったら、笑って悔しがればよい。」

 「ゴルフはやむなくコースを傷つける。だから、ショット跡の始末は ゴルファーに欠かせない約束事だ。ルールの前にエチケットあり。古来、それが、ゴルフというゲームだ。」

「盤上没我」ならぬ「芝上没我」

経済誌「財界展望」が「ZAITEN GOLF 2024」11月臨時増刊号として発刊されたので手に取って読んだところ、なかなか面白い記事がたくさん掲載されており、その中でも印象に残った記事がありましたので、ご紹介します。

ゴルフジャーナリスト初見 進氏の将棋の藤井聡太七冠の「盤上没後」の揮毫を「盤上」ならぬ「芝上没我」こそゴルフにとっていかに大切かを帝王ジャック・ニクラスの逸話を交えながら紹介している記事は興味深くためになります。「芝上没我」のさわりを転載して紹介します。

以下「ZAITEN GOLF」より。

「盤上没我」――将棋の藤井聡太七冠は、「盤上に集中して考える感覚を大事にする」として、色紙にこの言葉を揮毫する。「没我」とは、物事に集中して我を忘れること。藤井七冠の盤上での集中力の極みともいえる姿勢を見ると、この言葉の意味の大きさに納得する。ゴルフの場合もショットやパットに臨む際に、どれだけ集中できるかが大きく左右する。「盤上」ならぬ、「芝上」を意識してからアドレスしてみたらどうだろうか。藤井七冠には及ばずとも、集中力を高めることができれば、ミスヒットは必ずや減らすことができるはずだ。

<略>

大自然の中の広いエリアで行うスポーツのゴルフとはフィールドが違うが、将棋以上に毎回状況が異なる先が読めないゴルフこそ、1打1打に集中することが重要なのだ。将棋をゴルフに置き換えて「帝王」と称され、ゴルフ界で最も集中力の高いプレーヤーとして評価されているJ・ニクラスが大舞台でいかに集中力を発揮させたかを参考にしながら、どのように集中力を高めるか探ってみたい。

以下ニクラスと青木功の80年の全米オープンの死闘を試合展開も含めて、いかにニクラスがプレーに集中していたかを丁寧に、また興味深く5頁にわたって書かれています。ぜひ書店で購入して一読を。