ゴルフ場利用税廃止!1000万人ゴルファーの悲願という冊子がゴルフ場利用税廃止運動推進本部から送られてきました。8月3・4日に全国都道府県のゴルフ協会、ゴルフ連盟の会長及び支配人会代表が各都道府県知事に面会し「ゴルフ場利用税廃止」の陳情に行きます。
ゴルフ場利用税は市町村の貴重な財源だからという理由で消費税との二重課税がゴルファーに押し付けられています。一昨年の税制改正でゴルフ場利用税の廃止について国会でも取り上げられましたが、市町村長の反対が強いからという理由だけで存続が決められました。
「ゴルフ場利用税堅持のための全国市町村連盟」が出している「ゴルフ場利用税の堅持を求める要請書」では、ゴルフ場へのアクセス道路の整備維持、ゴルフ場から排出されるごみ処理、ゴルファーが怪我した場合の救急サービス、地滑り対策、洪水対策、農薬・水質調査等必要など、いかにもゴルフ場に対して特別な行政サービスを行っているかのように列記されていました。
全国市町村連盟のいう、こうした行政サービスが事実誤認と例示の拡大援用で全く一方的な主張だと今回送付されてきた冊子には書かれています。例えば「ゴルフ場へのアクセス道路整備とその維持管理・・・・・」については、ゴルフ場自らが周辺道路の土地買収・拡幅・造成し、それを市町村に寄付しています。その道路は地域住民の生活道路となっており、他の道路の維持管理と別扱いするのは不合理であると反論しています。
また「ゴルフ場から排出されるごみ処理云々」についてもゴルフ場における廃棄物処理は、廃棄物処理法に則り、業者委託あるいは自ら処理施設に持ち込む等して有料で処理しています。廃棄物処理においても、他の企業、施設等に比して特別な行政サービスを受けてはいません。まさしくこの通りで、当クラブでも廃棄物処理法に適合した焼却炉で処理したりレストランなどの生ごみ、廃油等は業者に委託しています。
「ゴルファーが怪我した場合・・・・・」についても救急サービス、消防サービスは、誰もが公平に受けられる最も基本的な行政サービスではないか。他の施設に比して特段ゴルファーに怪我が多いわけでもなければ、火災が多いわけでもありません。他の施設と如何なる相違があるのか。なぜ、ゴルフ場が特有であるのか。と反論しています。
「農薬・水質調査等・・・・・」についても業界全体で農薬の適正使用、法令順守、水質検査に徹底して取組んでおり、個々のゴルフ場が自らの費用で業者に委託して実施、報告しています。当クラブでも年に数回の水質検査が義務付けられており、この費用が1回約50万円かかるなどばかになりません。
ことほど左様にゴルフ場に対する特別な行政サービスを行っているかの主張は全く根拠のないものです。「平成28年度税制改正」においては、もはや明確な課税根拠のないゴルフ場利用税を廃止し、これによって影響を受ける市町村に対しては必要な代替財源を含めた措置を講ずる税制改正を実施するよう強く要望します。
奈良柳生カントリークラブ 総支配人・阪口 勇