フロントの季節の装花が変わりました。

 

 今月のフロントの装花は早春を告げる花「梅」をアレンジしたものです。梅の品種は数多く、登録品種だけで400種、地方品種などを加えると1000種を超えるともいわれています。桜とともに梅は古くから日本人には花見として親しまれてきました。万葉びとにも愛された梅は、春日野(カスガノ)、暁枝垂(アカツキシダレ)、浮牡丹(ウキボタン)、紅千鳥(ベニチドリ)など風雅な名がつけられ万葉の世界の趣が感じられます。

 梅の花といえば菅原道真が詠んだ「東風(こち)吹かば にほひおこせよ梅の花 主なしとて 春な忘れそ」が浮かんできます。和歌で詠んだその梅が大宰府に移動したという飛梅伝説ができたことから全国の道真を祭神とする天満宮には梅の木が多く植えられています。

 梅の名所は数多くありますが、関西でも屈指の梅林として知られている月ケ瀬は当クラブから車で東へ20分前後の所にあります。月ヶ瀬の真ん中を流れる名張川が刻んだ雄大なV字渓谷の両側に、約1万本といわれる梅が植樹され、季節には紅白の梅の花があたり一面を埋め尽くします。例年の見頃は2月下旬から3月中旬。この時期にぜひ訪れてみてはいかがでしょう。
 
 奈良柳生カントリークラブ 総支配人・阪口 勇