打球事故に注意してください。

 ボールの打球事故には気をつけてください。ゴルフ場で「フォアー!」という声が聞こえたら、まず頭を抱えてしゃがむこと。

 「フォアー!」の声は隣のホールや後方から飛んでくる危険球ですから打った本人はもちろん、キャディや同伴者も大きな声で「フォアー!」と発して飛んだ打球方向にいるゴルファーに注意を喚起する。これはゴルフをする者の初歩的なルール・エチケットです。ルールブックの第1章エチケットにちゃんと明記されています。

 しかしながら「フォアー!」の声が聞こえたからといって咄嗟に声の方向は分からない。音もなく飛んでくるボールがどの方向からくるか正直分かりません。ただ、いえることは石のような硬いボールが直撃した場合、帽子を被っているのと無帽では負傷の度合いに大きな違いがあります。帽子着用を義務付けるのはこうした危険防止のひとつでもあるのです。

 「フォアー!」の声を耳にしたらまず声が聞こえた方に背を向けて頭を抱えてしゃがみ込むことです。いきなり飛んできたボールを避けることは難しいですが、万一ボールが当たっても最小限の負傷・怪我で済みます。

 遠くから飛んでくるボールは「フォアー!」の声とともに防御体勢をとれますが、意外に打球事故で多いのが同伴者同士で起こる打球事故です。同伴者が打つ前に自分のボール位置に行こうとして前に出てシャンクしたボールが直撃することがあります。至近距離の打球だけに顔面に当たると骨折で済まず陥没したり、目を直撃した場合などは失明という痛ましい事故も報告されています。

 ボールは必ず前に飛ぶ訳ではありません。シャンクしたボールは直角までとはいいませんが80度横の同伴者に直撃することもあります。ショットするプレーヤーの前には絶対に出ないようにすることと、同伴者がショットする際は必ず立ち止まってショットを見届けるようにしてください。

 ゴルフ場では不意の危険がいつ襲ってくるか分かりません。加害者になることも被害者になることもあります。どちらにしても不幸な出来事です。こうした事故が起こらないよう万全の用心をして行動してください。

奈良柳生カントリークラブ 総支配人・阪口 勇