鬱陶しい梅雨の季節に鮮やかな白、桃、紅、赤、青、紫といった花色のあじさい(紫陽花)が庭先に映えています。不思議なもので、燦々と輝く太陽の下であじさいを見ても晴れやかでもないし、さほど感動も覚えませんが、しとしと降る雨の中に浮かぶあじさいの花を見ると色鮮やかで思わず「きれい」とつぶやいてしまいます。
あじさいは古くから日本で咲いており万葉集にも詠(うた)われています。万葉集に出てくる文字は「紫陽花」ではなく「味狭藍」「安治佐為」で、このほか「阿豆佐為」とも記されていますが、なんとも野暮な文字表現で美しさを感じません。現在使われている「紫陽花」の方が見事に美しいあじさいを表わしているように思います。
写真は16番ホールのグリーン奥に咲くあじさいの花。
奈良柳生カントリークラブ 総支配人・阪口 勇