「御し難きは己なり」

 長かった10連休も残すところ今日、明日の2日。連休の後半は晴天が続き気温も上昇し昨日などは大阪府枚方市で27・9度、京都市中京区で27・5度の最高気温を記録するなど夏日を記録したそうです。

 連休疲れを自宅で癒して明後日からの仕事に備えている方も多いと思います。そんな方にゴルフマナー評論家・鈴木康之氏の著書「ピ-ターたちのゴルフマナー」の中から含蓄に富む一節が目につきましたので、暇つぶしにお読みください。

 「セルフコントロール」さばくのが難しいボールと自分
 ゴルフ場にいる人間の中でいちばん付き合いにくいのは、誰あろう、あなた自身ではないだろうか。ゴルフほど「御し難きは己なり」と思い知らされるゲームはほかにない。ボールのさばき方、運び方と同じぐらい自分自身のさばき方、運び方がうまくいかない。ゴルフ上手は自分との付き合いが上手である。感情的に不安定になりやすい自分自身といかに上手に付き合うか、それがゴルフ上手への第一歩であるとも言えるだろう。

 ゴルフは個人プレー。はしゃぎすぎている自分や落ち込んでいる自分に声を掛けてくれるのは、あなた以外にいない。プロのように専属キャディのいないアマチュアの場合はなおさらである。

 また、自分を上手にコントロールできないゴルファーは、ほかのゴルファーにとって気持ちのよい同伴競技者ではない。これをポジティブに言うなら、ゴルファーには社交と孤独の両面の楽しみがある、とも言える。

 ダメになっていく自分に早く気づき、平常な自分に戻すもうひとりの自分役がいなければならない。こうしたセルフコントロールやメンタルトレーニングは、心理学という専門分野のものであって、この分野のゴルフ書が数多く出ている。(鈴木康之著・ピーターたちのゴルフマナー=ゴルフダイジェスト社発行)奈良柳生カントリークラブ総支配人・阪口 勇