週刊ゴルフダイジェストの海老原清治と奥田靖己の「もう一花のゴルフ」を欠かさず読んでます。副題に「齢を重ねてわかること」という通り長いプロ生活で得たゴルフ理論やゴルフ界の話題を対談形式で論じ合ってます。“なかなかタメに“なります。
同誌3月3日号は、「プレー ファスト」について論じ合ってます。いい得て妙というか的確に言い当ててます。一部抜粋し紹介しましょう。
海老原:プレーが遅い人って自分が遅いとは思ってないんです。
奥田:前の組と2ホールも空いておればわかるでしょう。どれだけ人を待たせておるのか。人を待たせるのはほんまに罪です。
海老原:人を待たせているということがわかれば、やっぱり「悪いな」という気持ちが出ると思うのです。だけど、自分は早いと思っているから、悪いと思わないんです。だいたい遅い人は自分の遅さがわかっていない。早いとさえ思ってるんじゃないかな。もちろん早い人も自分で早いと思っているから誰も遅くなくなっちゃう。
奥田:エビ(海老原)さん自身は早いと思ってますよね。
海老原:いや、僕は普通です。
奥田:めちゃくちゃ早いですよ。
海老原:ただ考える頭がないから、あれこれ考えずに打っちゃうというのはありますね。残り距離なんかも、だいたいそのホールの距離がわかっていればわかるじゃないですか。
奥田:・・・・・・・・・・遅い人というのはチェック項目がぎょうさんあるから、7カ条、8カ条かわからんですけど、それを全部考えないと打てへんのでしょうね。僕なんか“ヘッドを振る“の1カ条だけ。
海老原:初心者がチェック項目が多いのはしょうがないですね。
奥田:スタンスの広さとか向きに始まって、体重配分とか挙げたらきりがあらへんです。そういうのは、上手(うま)なったら少ないはずやのに、ベテランのくせして遅いのがおるんですわ。
いかがでしょう。ベテラン両プロいわく初心者があっち行ったり、こっち行ったりするのは仕方がないが、そこそこ上手いベテランが遅いのは許せないと断じています。自分のプレーは遅くないと思い込んでいる方はいつも一緒にプレーしている同伴者やキャディさんに「私のプレーは遅い?」と聞いてみるといいでしょう。