「高齢化が急速に進んでいるわが国にとっては、健康寿命を延ばすことは個人の生活の質の低下を防ぐと共に社会保障負担の軽減に繋がる。したがってゴルフは生涯スポーツとして健康増進、予防医療そして健康寿命の延伸に大きな役割を期待できる」と全日本ゴルフ振興会議が「ゴルフ場利用税廃止」を求める意見書に明記されていました。
ゴルフ場利用税廃止はともかく、この意見書にあるようにゴルフの効用はシニア世代が急増して行く現在、ゴルフは最適なスポーツといえます。健康に良いスポーツといえばジョギングや水泳、テニスなどを思い浮かべますが、高齢者にはあまりお勧めできません。なぜならジョギングにしろ水泳やテニスにしろ結構、過激な運動で汗をかき心臓や脈拍が早くなるなど体に相当の負担をかけ危険でもあります。
その点、ゴルフは歩くことが基本で、町のアスファルト舗装された道路を歩くのではなくコース全体に敷かれた美しい緑の芝の上を18ホール歩く(最近は乗用カートが導入されており歩行は少なくなったとはいえ、1万歩前後は歩いています)ことによって運動不足の解消となり、生活習慣病の予防にも繋がります。
ゴルフといえばボールを打つためにスイングします。このスイングをすることによって体幹筋を効率よく鍛えられる効果があるといいます。手に持ったクラブでスイングをすることにより体の姿勢を維持したり、手足を動かす軸の役割を果たすために重要なのが体幹筋だそうです。ここを強化すれば体全体の血流がよくなり新陳代謝もよくなり脂肪燃焼が行われやすくなるといわれてます。
またスイングの動作を大まかに分解すると、構える姿勢、振り上げる姿勢、振り下ろす姿勢の3つに分けられます。スイングすることによって、体幹筋を構成するすべての筋肉(腹直筋・腹斜筋・脊柱起立筋)が鍛えられるそうです。つまりゴルフスイングは「筋のストレッチ」と「筋トレ」を同時に行う動作にあたり、体幹筋を強化する上ではこの上なく理にかなった動作だともいわれています。
ゴルフが生涯スポーツとして健康増進、予防医療、健康寿命の延伸に大きな役割を果たしており、高齢者には最適のスポーツであることを知っていただき70歳、80歳、90歳といつまでもゴルフを楽しんでいただきたいと思います。
奈良柳生カントリークラブ 総支配人・阪口 勇