ゴルフマナーを大切に。

 ゴルフを楽しむためには、一人一人が自覚を持ち、マナーと礼節をわきまえながらプレーすることが大事であると説くゴルフマナー研究家の第一人者・鈴木康之氏の「ピーターたちのゴルフマナー」(ゴルフダイジェスト社発行)を久しぶりに読み返しました。ゴルフ業界に勤めて40余年、いろいろなゴルファーの姿を見てきました。ゴルフの上手下手よりも他人やコースを思いやるマナーに長けたゴルファーこそが尊敬に値しますが、残念ながら尊敬に値するゴルファーは絶滅の危機に瀕しているようです。

 ゴルフマナーとはゴルフの伝統的精神にのっとった本来的な作法や紳士淑女としての普遍的な礼儀作法であり、時代の移り変わりを越えて尊ぶべきものである。たとえば他のプレーヤーへの配慮やコースを大事にする努め、さらにはコースに職業や地位を持ち込まない平等の精神などと同氏は説いています。

 マナーを知らないとどうなるか?打ち方のミスはスコアではね返せる。続行不可能なミスショットをしても、ペナルティを払ってルールで救済される。ルール違反でさえもペナルティを払って許される。ところがマナー違反には救済や許しの決まりはありません。マナーを知らないと、ゴルフができなくなることを皆は知らないという。

 マナー知らずは人に嫌われ、仲間が少なくなり誘われなくなります。それは人のプレーを妨げ、人を不愉快にさせるからです。ゴルフは誰もが誰とでも一緒にゲームを楽しめるスポーツです。シングルとビギナーでも男性と女性とでも、さらには若い人とお歳を召した人とでも一緒にプレーを楽しむことができます。そのためにはゴルファーとしてのマナー・エチケットをちゃんとわきまえていることが前提条件となります。マナーにはその人の人格が表れると鈴木康之氏は書いています。

 ゴルフは上手いが無作法なゴルファーよりも、下手でも人を思いやる、他人に不愉快な思いをさせないゴルファーこそが尊敬に値いすると思います。鈴木康之氏の著書からの受け売りです。

奈良柳生カントリークラブ 総支配人・阪口 勇

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