トーナメントをテレビなどで観戦していると、最近のグリーンは硬くて速いグリーンが良いグリーンだと思っているゴルファーがなんと多いことか。硬くて止まりにくいグリーンをピタッと止めるのがプロのワザでありテクニックであるわけですが、それが良いグリーンとは限りません。
またグリーンのスピードも10フィートは当たり前、11フィート~12フィートを求めるトーナメントがあります。確かにグリーンスピードの速いのはスリリングで見応えがあります。硬くて早いグリーンに仕上げるため、どれほどグリーンを痛めつけているのか一般ゴルファーはご存知ありません。
本来、グリーンは滑らかな転がりを提供し、アプローチショットをきっちりと受け止めるだけの十分なクッション性がなければなりません。グリーンの速さもトーナメントならいざ知らず、一般のゴルフでは11フィート以上は行き過ぎです。8フィート~9フィートで十分。そのためグリーンの刈り高も3・5ミリ~6ミリであればOK。高速グリーンに対応するため3ミリ以下に刈るのは芝にストレスを与え、後々にダメージを与えてしまいます。
硬くて止まりにくく、かつ速いグリーンが良いグリーンだなどとけっして思わないでいただきたい。トーナメントで硬くて速いグリーンに仕上げるのは、プロの絶妙のワザ、テクニックを最大限発揮させ、スリリングな試合にするための舞台作りであることをお忘れなく。
奈良柳生カントリークラブ 総支配人・阪口 勇
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