昨日、今日とグリーンの更新作業を行っています

2010/10/13

08:27:37, 著者: 阪口 メール , 0 語, 1393 回閲覧   Japanese (JP)
カテゴリ: 事務局からのお知らせ, 施設・設備に関して

昨日、今日とグリーンの更新作業を行っています

 昨日は久しぶりのクラブ休場日。その分コース作業は集中してできました。昨日、今日とグリーンの更新作業、即ちコアリング(穴あけ、薄目砂入れ)を行いました。この時期になぜグリーンに穴をあけて砂を入れるんだという声がたぶん寄せられると思います。
 
 なぜコアリングが必要かといいますと、この夏の異常な暑さと水不足でグリーンが病害を受けて酷く傷んだことは皆さんよくご存知だと思います。ようやく鈴木グリーンキーパーなどコーススタッフの努力で回復してきましたが、まだまだ人間でいいますと、病後の弱々しい状態で徐々に体力をつけていかなければならない時期です。

 コアリングしないとグリーンの表層に水が溜まりやすくなり透水性が悪くなり酸素が土壌に供給されなくなります。こうしたことにならないようにコアリングをしてできるだけ下に流すようにします。芝も生き物、植物の根には酸素が必要ですから、それを供給するために更新作業が必要なわけです。

 本来、この作業はクラブ選手権が終わる10月下旬から11月上旬に行っていましたが、その時期ですと芝が休眠状態に入る前なのであまり効果的ではないことが判りました。関西グリーン研究所の先生も秋のグリーンの更新作業、とくにコアリングは芝の元気な時期の10月中旬までに行う方がベストだといわれています。 

 トーナメント開催コースでは速いグリーンに仕上げるため1ヶ月に3回もコアリングしてグリーン面を仕上げます。コアリングなしではグリーン表面を仕上げても根が保ちません。速いグリーンに仕上げるためローラーで転圧をかけますが、これでは根が保ちません。あるゴルフ場では急遽トーナメント開催するために主催者から10フィートのスピードを出すよう要請があり、3・5ミリ以下の刈高にローラーをかけまくり要請に応え実現させたとのこと。しかしそのトーナメントが終わったとたん、みるみるグリーンは色あせ、まっ茶色に変わり無惨なグリーンとなったとのこと。1年中、速いグリーンを求められますが、正直それは不可能です。

 秋は来年の春に向けての除草剤散布や施肥などを行って行きます。コース作業は常に半年先、1年先の仕事の計画を立て、秋から春にかけてあるいは春から秋にかけて天気や気温の変化を読みながら更新作業、施肥、施薬をどのタイミングでするかをグリーンキーパーは考えながら作業しています。今回のコアリングもそうした事情があることを知っていただければ幸いです。

 奈良柳生カントリークラブ 総支配人・阪口 勇

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