今週(8月2日号)の週刊パーゴルフを見ていて今年の夏の酷暑対策は「芝を長くして夏枯れを防ぐゴルフ場が続々」とあり、やはりゴルフ場関係者は同じ思いで今年の夏の酷暑対策を考えているなと安堵しました。
昨夏の猛暑、酷暑で多くのゴルフ場がグリーンを枯らすなどの被害を被りました。45ホールある某ゴルフ場は8月に公式競技を行うにあたり高速グリーンに仕上げるため、3・5ミリ以下の低刈りにローラーをかけるなどしたため、その後グリーンは枯れて使いものにならず全18ホールをクローズして芝の張替えをしたとか。
またあるゴルフ場は数年前にコウライ芝のグリーンから高温多湿に強いニューベントに替えたものの、一部のグリーンは夏枯れし急遽グリーン手前に臨時のグリーンを設けてしのいだものの不評をかったそうです。昨年の夏は猛暑酷暑により水不足や湿気などでグリーンを枯らしてしまったゴルフ場は関西でも数多くありました。
当クラブでも昨年の7月上旬の梅雨明けと共にグリーンの状態が一気におかしくなりました。幸い手当てが早かったのと、8月末までグリーンの刈高を5ミリくらいに上げるなどの対処をしたことによりお盆以降、急回復し9月の日本ゴルフツアー機構のQTセカンドステージに間に合わせることができました。
刈高を通常より高目にするということは当然ボールの転がりが悪く遅くなります。上級プレーヤーからは「遅い、遅い」とクレームが寄せられましたが、夏場のグリーンを守るために聞く耳をもたないようにしました。結果、9月以降の秋のゴルフシーズンには良好なグリーンを提供することができました。
週刊パーゴルフの記事にあるように、ゴルフ場関係者の酷暑対策に頭を悩ました結果、グリーンの刈高を上げることがベスト対処法であると思います。記事にあるように、今年は芝を短くしないことで夏枯れの被害を極力抑えようとする傾向にあり、夏のプレーは「遅めのグリーンでラフはきつい」という状況を想定しておいた方が良いと結んでいる通りです。ご理解下さい。
奈良柳生カントリークラブ 総支配人・阪口 勇