今年の全米オープンゴルフ選手権は22歳のローリー・マキロイが16アンダー、2位に8ストロークの大差をつけてメジャー初制覇しました。7574ヤード、パー71のコングレショナルGCで16アンダーをマークして優勝されたことに対し「簡単すぎるコースセッティング」?に非難の声が上がっているそうです。
全米オープン史上2番目の長さに加え、深いラフやグリーン周りに待ち受けるハザード、テレビで見る限りでは大いに選手を苦しめているコースセッティングだと感じましたが・・・・・。本当に非難するほど易しかったのだろうか?たまたまマキロイが初日から4日間アンダーで回り、通算16アンダーの独走で熾烈な優勝争いすることなく優勝したため「易しすぎる、簡単すぎる」などの声が起っているのではないだろうか。
出場者のスコアを見ると、けっして易しすぎるとは思いません。2位のJ・デイが-8、K・チャペルら4人が並んだ3位タイで-6で、以下1アンダーまで20人。通常のトーナメントの成績と何ら変わりないと思います。
6月17、18日に花吉野CCで行われた「奈良県オープン」で宮本勝昌が初日11アンダーの61を記録して優勝しました。1日で11アンダーが出たから花吉野CCが易しいコースかといえばけっしてそんなことはありません。むしろツアーで常に上位争いする宮本選手の実力の凄さこそ賞賛すべきだと思います。
昨年の中日クラウンズでも最終日に58というとんでもないスコアを出し逆転優勝した石川遼もそうですが、トッププロが「心・技・体」がひとつになり、しかもツキや運を見方にしたとき、いわゆる゛ゾーン゛に入った選手は手がつけられない素晴らしいゴルフを展開します。
ゴルフ用具、とくにクラブとボールの性能が進化し続ける限り、コースセッティングで快スコアをとめるのは難しいのではないでしょうか。
奈良柳生カントリークラブ 総支配人・阪口 勇