ゴルフ場開発申請の際に奈良市とゴルフ場で締結した「農薬等の安全使用に関する協定書」に基づきゴルフ場で使用する農薬及び肥料に関し、ゴルフ場の排水の水質調査を年4回実施し奈良市に水質調査結果を報告しています。このほど全ての検体で環境省の「ゴルフ場で使用される農薬による水質汚濁の防止に係る暫定指導指針値」を下回っており、魚毒性C類農薬の検出がなかったとの報告が届きました。
ゴルフ場は、丘陵地の森林などを一定量伐採して開発し、ゴルフ場での芝生や樹木の病害虫、雑草の管理に、多種多様な農薬が使用されています。20年ほど前に奈良県のMゴルフクラブからの排水に含まれる農薬が社会的に問題となりました。このためゴルフ場での農薬使用が、周辺環境や野生生物、河川の水質、農業・水産業に悪影響を及ぼさないかゴルフ場の排水の水質調査が義務付けられました。
多くのゴルフ場は「ゴルフ場使用農薬の暫定指針」に基づいた登録農薬を適正使用しており水質汚濁問題はほとんど起っていないのが現実です。バブル経済を背景にゴルフ場開発による森林伐採など自然破壊の象徴として農薬問題も政治的に利用されたようです。ゴルフ場は自然破壊ではなく緑の再生、CO2防止など環境保護施設として近年は見直されてきています。
奈良柳生カントリークラブ 総支配人・阪口 勇