村岸プロとルール談義をしていた時、ふと週刊パーゴルフの今週号(12月14日号)に載っていたルール記事「ルール裁定所」について腑に落ちないので、私の疑問をぶつけてみた。
週刊パーゴルフのルール裁定所は、実際にJGTOのチャレンジトーナメントのFINALであった出来事を題材としていました。以下記事から。
<状況>
左打ちするしかない局面で、そのスタンスがカート道にかかったらどうする?
<プレーヤーの言い分>
植え込みの近くにある球を打つのに右では打てない状況なので左打ちをしたいのですが、スタンスがカート道にかかります。救済を受けることができますか?
<裁定>
(略)救済処置をとって良い。(略)
<解説>
左打ちが唯一、合理的であると判断される場合のみ救済を受けることができる。プレーヤーは左打ちするときのニヤレスポイントをとり、1クラブレングス以内にドロップした球を、右打ちでストロークしました。ドロップした後に右で打つか左で打つかは自由なのです。
以上があらましです。
左打ちが確かに合理的であれば、カート道にスタンスがかかるので救済を受けることはできる。ここまでは納得できるのですが、その後の救済した球を左打ちで打たず、右で打てるから右打ちOKというのが、どうも釈然としません。
ゴルフ規則にある「ゴルフがフェアプレーを重んじるスポーツであって、ゴルファーはみな誠実であり、故意に不正をおかす者はいない」という公平・公正の理念に反するのではないかと思うのですが。
村岸プロいわく、感情的には釈然としないかもしれませんが、左打ちを宣言して救済を受けたからといって救済後の球が右打ちできるなら、当然右打ちするでしょう、ルールで認められている限りは。逆に救済後も右打ちできるのに左打ちしたらルールを知らない無知な奴と同伴者から馬鹿にされるでしょう。
う~ん、そんなものかな。球聖ボビー・ジョーンズならどう言うだろう。あるいは中部銀次郎ならやっぱり救済後、右打ちしただろうか、などと考えてしまいます。
奈良柳生カントリークラブ 総支配人・阪口 勇