奈良柳生カントリークラブは総距離7150ヤードです。毎年9月に当クラブで行われる日本ゴルフツアー機構(JGTO)のクォリファイングトーナメント2ndステージの予選トップは4日間で14アンダーパーの好成績でした。
全選手の各ホールのスコアによるホールの難易度データをみると、最も易しいホールが11番ロングホール(535ヤード)。そして2番目に易しいのは2番ロング(579ヤード)というようにロングホールがプロにとって易しいホール(ちなみに18番ロングが4番目、8番ロングが6番目に易しい)になっています。
裏を返せば飛ばし屋が絶対有利といえます。ドライバーショットで350ヤード前後飛ばせば、残り200ヤード前後は7番~5番アイアインで軽く2オンしてくるのですから・・・・・。これもひとえに道具の進化によるものといえます。
どれほど今のクラブが進化しているかというと、ヘッドスピードが上がれば上がるだけボールは飛んで行きますし、しかも曲がらず真っ直ぐ飛ぶようように設計されてます。
タイガー・ウッズの出現によりドライバーショットの迫力と豪快さに魅了されていましたが、コース側は受難の時代に入りました。
30年前までは6700ヤード前後がごく普通のゴルフ場でしたが、今や7000ヤードは当たり前、総距離7700ヤードとか、650ヤードのロングホールとか信じられないようなコースが登場し、しかもアンダーパーが続出しています。
道具の進化といえば、野球の金属バットも飛びすぎるという理由でプロ野球はタモ材の木製バットに限られています。ゴルフもヒッコリーに始まりウッドクラブはパーシモンのヘッドが長かったのですが、メタル、チタンとヘッドの素材が大きく変わってきました。
プロゴルフ界に限ってはウッドクラブはまさしくウッド(木製ヘッド)のパーシモンに限定するようにしてはどうかと思います。
高反発の使用禁止、アイアンクラブの溝がどうのこうのといわれてますが、せめてウッドクラブだけでもパーシモンなどの木製ヘッドにすれば、プロのテクニックもより高度な打法がみれるのではないかと思いますが、いかがでしょう。
奈良柳生カントリークラブ 総支配人・阪口 勇