熊やイノシシ、サル、カラス、鹿といった動物が山から里にエサを求めて徘徊しているというニュースが連日報道されています。
ゴルフ場は山間部に造られているため動物被害の発生が多いようです。とくにゴルフ場ではイノシシが天敵です。イノシシは嗅覚に優れ、ミミズを好むためフェアウェーやラフの芝を広範囲に、耕運機で耕したように掘り起こしていきます。
このイノシシがいったん侵入すると、イノシシは安全と思い何度も進入しミミズを求めて掘り返していきます。こうなると補修と掘り返しのいたちごっこで、修復工事に要する芝代など経営的にも大きなダメージとなります。
当クラブでも10年程前、イノシシが侵入し連日コースを荒らされた苦い経験があります。侵入防止の電気柵をコースの外周を囲むように設置してから被害はなくなりました。このイノシシ、外見からは想像できませんが、結構賢く学習能力が高く、電気柵に触れ電流を感じたら電気柵は危険なものと覚え込んで近寄ろうとしません。ゴルフ場のイノシシ対策には電気柵が最も有効と思います。
ゴルフ場でもコース内に里道や村の道などがある所ではコースの外周に電気柵で囲い込むことができず、進入を防ぐことができず毎年、苦慮されているゴルフ場が結構あります。電気柵が設置できないため、自治体などに有害鳥獣被害を申請して罠をしかけたり、猟友会に依頼して捕獲してもらったりしているようですが、根本的な解決にならず頭を痛めてるようです。
イノシシの被害は晩秋から冬季にかけてが多く、当クラブでも電気柵が木の枝などで支柱が倒れ、電気が通電していないことがないかなど点検し、この冬に備えます。
奈良柳生カントリークラブ 総支配人・阪口 勇