雨の日のゴルフは嫌ですね。ゴルフ場でも違った意味で雨の日は憂鬱になります。
朝からドタキャンの電話応対。昭和40年代以前のゴルフ業界では、雨が降ろうと雪が降ろうとゴルフができる限りはプレーするもの。「ゴルフというものは自然の中で気象条件も含めた自然との戦いであり、自然と対峙しながらラウンドすることにゴルフというスポーツの意義がある。雨だからプレーしないというのはゴルファーの風上にも置けない」とよく先輩ゴルファーからいわれたものです。
そのためかどうかゴルフ場ではプレー代に「雨天荒天手当」と割増料金が付加されていました。傘を忘れてきた人には300円か500円の貸し傘といって料金を徴収していました。今、このようなことをすればインターネットで「なんとサービスの悪い、がめついゴルフ場だ」と書き込みが殺到します。
ところで雨の日にクラブハウス玄関前に用意している傘が毎回どっと無くなってしまいます。朝は玄関に横付けされたら、駐車場からクラブハウスまで雨に濡れないように傘をお貸ししています。これは傘をさしてこられて玄関前の傘たてに100%お返しいただくのですが、問題はお帰りになる時に雨が降ってる時です。雨で濡れないようにクラブハウスから駐車場まで玄関横の傘たてから傘を取り、傘をさして車まで戻られます。傘を車に置いて玄関前の車寄せにバッグを取りに来られます。この時は車寄せに屋根があるため、濡れないせいか傘が車にあることを忘れてバッグを引き取りにこられ、バッグをトランクに積んでそのまま発進してお帰りになります。思い当たる方も多いでしょう。こうして傘は戻らず紛失していきます。
メンバーの方なら当然次に来られた時にお返しいただくケースがほとんどですが、問題はビジターの方です。ビジターの方だとほとんどが1回限り、あっても数ヶ月に1回お越しいただける程度ですから、借りた傘の存在など忘却の彼方でしょう。ビニール傘の安物といえども経費は馬鹿になりません。車の中に返し忘れた傘があればぜひお返しください。
またご家庭でお使いにならない古い傘や不要になった傘があればぜひゴルフ場にご寄贈ください。
奈良柳生カントリークラブ 総支配人・阪口 勇