お盆が過ぎ暑さが和らぐ「処暑」(8月23日)が過ぎたのに、連日35度前後の猛暑日が続いています。加えて梅雨明け以降、雨らしい雨も8月10日の夕方に雷とともに局地的豪雨が一度来たきりで、この先の1週間の天気予報も“晴れマーク”ばかりで雨の降る気配すらありません。
先々週に行われたLPGAの「NEC軽井沢72トーナメント」の軽井沢72GCのテレビを見ていて“あれっ”と思われた方も多かったと思います。
連日の猛暑でコースのあちこちで芝が枯れた裸地状態で、あろうことか公式プロトーナメントで6インチプレースの特別規則“プリファードライ”が適用されていました。避暑地の軽井沢でさえ連日30度を超す真夏日が襲っており洋芝がダウンしたらしい。
昨日発売された週刊パーゴルフ(9月7日号)を開くと、緊急特集で“前代未聞の猛暑続きで暗雲”「ゴルフ場の芝は大丈夫なのか」が載っていた。
集中豪雨と猛暑のダブルパンチがゴルフ場を襲い、どのゴルフ場のグリーンキーパーも悲鳴をあげているという。
「グリーンが遅い」とか「ラフ並のグリーンやな」と揶揄(やゆ)されますが、グリーンの刈高を長めにせざるを得ない状況にあることを理解していただきたい。グリーンの刈高を下げると芝にストレスがかかり傷んだり病気にかかってしまします。一方、晴れ続きのためグリーンに水をやらないといけないため散水は欠かせません。散水すると当然、グリーン面は柔らかくなりピッチマークはつきやすくなります。プレーヤー一人一人がボールマークの修復をするように心がけていただければ幸いです。
こうした気象条件によるグリーンの状況を説明し理解を求めているのですが、中には「どこそこのグリーンは刈高も低いし、転びも早い。なぜ柳生でできないのか?」といわれる方がおられます。こうしたゴルフ場のベント芝は耐暑性に優れたCYⅡとかAⅠとか007とか962とかのニューベント芝です。当クラブの芝はペンクロスという、夏に弱く水が必要な今では古い部類のベント芝のため予想以上の猛暑には厳しい。と同時に今年は6、7月の長梅雨と梅雨明けと同時に35度を超す猛暑が襲い、芝面に残った水分が一気に“お湯状態”になりダウンしてしまいました。JGTOのQT2ndステージまでになんとか回復させるべく鈴木キーパーを筆頭にコーススタッフ全員が朝早くから夜遅くまで頑張っています。事情ご理解の上、今しばらくご容赦ください。
奈良柳生カントリークラブ 総支配人・阪口 勇