6月の集中豪雨による10番ホールの右法面の崩落箇所の改修工事も完了し、先週には芝張りも完了していましたが、雨が降ったため張った芝が流されないようにビニールシートで覆っていました。ようやく天気も落ち着いてきましたので、ビニールシートを取り除きました。後は芝がしっかり根付くように肥料、水やりなどしっかりメンテして行きます。
奈良柳生カントリークラブ 総支配人・ 阪口 勇
6月の集中豪雨による10番ホールの右法面の崩落箇所の改修工事に着手しました。本来ですと、崩落後、即工事にかからなければいけないのですが、夏場の改修工事は工事後の芝貼りの養生ができず猛暑で枯れるため芝枯れの心配のない秋まで工事を見合わせていました。昨日のクラブ休場日に伏流水を確認するため3メートルの深さまで掘削し、伏流箇所を正確に確認しました。伏流箇所に砕石を入れ排水管を入れ直して排水溝に流すという、工事はいたって簡単な工事です。この後、芝を貼って工事は完了します。
奈良柳生カントリークラブ 総支配人・阪口 勇
グリーンのフォーキング、バーチカルと更新作業を終え、10月のゴルフシーズンを迎えました。グリーンの更新作業を9月になぜ行うかというと、ベントグリーンの病害防止にあります。ゴルフシーズンを前になぜこの時期に更新作業をしなければならないのか、自分なりに書物を読んだりグリーンキーパーに教えてもらったりしてこの時期の更新作業の必要性を理解しました。
ベントグリーンの病気というと「ブラウンパッチ(葉腐病)」「ダラースポット」「炭そ病」「立枯病」「赤焼病」などがあります。こうしたグリーンの病気を防止するには、グリーンの透水性を高めるとともに、サッチを除去することが最も重要で且つ効果的だそうです。
これらの病気の発生時期は「ブラウンパッチ」「赤焼病」は7・8・9月の陽射しの強い夏に発生します。「ダラースポット」「炭そ病」「立枯病」も夏場の7・8・9月から10月乃至11月の初旬までが発生時期となります。
こうしたグリーンの病気を発生させないためにグリーンの透水性を高めるためコアリングやフォーキング、バーチカルを行い目砂を入れて行くのです。何もご存じないメンバーやお客様は「なぜこの時期にグリーンに穴をあけ砂を入れるのだ?」とキャディにクレームをいわれる方がおられますが、こうした病気を発生させないための作業なのです。
グリーンキーパーはコースの芝の美しさを保つとともに、芝生を侵害する病気や害虫による被害を最小限に抑え、クォリティの高いプレーコンディションを提供するために手を抜くことなく懸命にコースメンテナンスを行っていることをご理解ください。
グリーンの更新作業は、先週に8ミリのムクタインでフォーキングを行い、この20日の休場日にバーチカルを行う予定でしたが、台風15号の影響で雨が続き予定が大幅に狂いました。ようやく台風も通り過ぎ本日、青空が戻りバーチカル作業に入りました。幸か不幸か来場者が少ない分、作業は順調に進んでいますが、この3連ご休のグリーンは目砂が若干目立ちますが容赦ください。
写真はバーチカル後の目砂散布をおこなっているところです。
本格的なゴルフシーズンの10月を前に、7、8月の猛暑や豪雨など夏場に受けたダメージから回復させるべくコースのメンテナンスについてグリーンキーパーから作業予定の報告を受けました。
グリーンに関しては明日から8ミリタインのフォーキング(穴あけ)を行っていきます。その後20日のクラブ休場日にグリーンのバーチカルを行っていく予定です。グリーンのエアレーションというこの作業は透水性を良くし発根を促進することが目的です。
そしてティーグランド、グリーン回りの除草剤の散布とフェアウェーの施肥を行っていきます。フェアウェーの施肥は秋口に十分な養分を蓄えることにより、春の芽吹きを少しでも早くしようというものです。
10月のゴルフシーズンにはグリーンのベストコンディションと共に、コースも一段と磨きをかけてお客様にベストターフを提供しなければなりません。グリーンキーパーをはじめコーススタッフにとっては目前のゴルフシーズン対策と冬場対策さらに来春の計画などを加味しながら作業スケジュールを立て順次作業に着手して行きます。
奈良柳生カントリークラブ 総支配人・阪口 勇
台風12号による惨禍は死者・不明者100名を越す最悪の事態となりました。台風による大雨で大きな被害を受けた奈良、和歌山、三重県では土砂崩れで道路が寸断され集落が孤立しているといいます。当クラブの従業員の中にも十津川村や新宮出身者や親類や知り合いの方がおられ、電話が不通で連絡がとれずやきもきしている者もいます。被害に遭われた方には衷心よりお見舞い申し上げます。
今回の台風12号の豪雨で、土砂や流木が川をせき止めてできた「土砂崩れダム」が、奈良、和歌山で形成されているのをテレビのニュース映像で見ましたが、決壊すれば土石流が発生する恐れもあり、山の崖をも崩す水の怖さをまざまざと知らされました。
ゴルフ場関係者から知らされましたが、奈良県南部の某ゴルフ場も集中豪雨に襲われコースの一部が土砂崩れになったとのことでした。当クラブでも10番ホールの右の法面が昨年に続き7月に再度陥没し、10月頃に改修工事を行う予定でビニールシートを被せていますが、大事に至らない前に前倒しで早めに工事に着手すべく鈴木グリーンキーパーと打ち合わせを行い今月中旬くらいに施工します。
秋のグリーンの更新作業も併せて打ち合わせし、10月のクラブ選手権などの競技スケジュールから逆算して来週からムクタイン(8ミリ)でフォーキングし、20日の休場日にバーチカルをかけていきます。フォーキング、バーチカルはグリーンの透水性をよくし、夏に弱った芝の回復そして順調に生長していくように施肥して行きます。
奈良柳生カントリークラブ 総支配人・阪口 勇
このお盆期間、多くの来場者がありました。ラウンド後のお客様から「コースの芝生が美しいですね。隅々までよく管理されていますね」と多くの方からお褒めの言葉をたくさん頂戴しました。グリーンキーパーをはじめコースのスタッフの努力の賜物です。
とくに先週の立秋あたりから雨が全く降らず、自動散水だけでは間に合わずコーススタッフ総出でグリーンへ定期的に手動で散水するなど最良のプレイコンディションを維持するとともに、芝生が美しく映えるように作業に務めてくれています。
この時期、グリーンキーパーは大変です。良好な芝生を維持管理するためコース内を隈なくまわり、芝を傷める病害虫や雑草を見つけたらただちに対処し、最小限に抑えなければなりません。先日もグリーンキーパーから6番ホールのグリーン右奥のラフ部分に「スジキリヨトウが発生しましたので薬剤散布します」との報告を受けました。
幸い発見が早く薬剤散布の処置が早かったので、芝は蘇生回復するとのことで大事に至ってません。芝に大きな被害を与える害虫はこの「スジキリヨトウ」「シバツトガ」のほかに「ゾウムシ」「コガネムシ」「タマナヤガ」などがあります。
こうした病害虫は早期発見が大切で発生初期ならば薬剤もスポット散布で済みますが、全面散布となると薬剤の数量や散布の手間も多くかかり経費も嵩んできます。美しいコースの芝生の維持管理もなかなか大変なのです。
奈良柳生カントリークラブ 総支配人・阪口 勇
25日の夕方に一時間の雨量が60ミリという局地的集中豪雨でバンカーがニコ(泥化した砂)の堆積、流水跡などで、修復作業にかかっていることをお伝えしましたが、一部、状況写真を撮りましたので紹介します。
ニコが堆積している18番グリーンの右ガードバンカー。(下)
17番のビーチバンカーも豪雨が流れ込み流水跡とニコを堆積させた。(下)
ニコと流水跡を改修しきれいになった9番グリーン左バンカー(下)
奈良柳生カントリークラブ 総支配人・阪口 勇
昨日の夕方4時過ぎから6時頃までバケツをひっくり返したような集中豪雨が襲いました。5時過ぎに仕事を終え車で帰路につく際、大柳生の交差点から国道369号で奈良市内に向ったところ、フロントガラスに打ちつける豪雨で前は見えない、道路は側溝から溢れいたるところで冠水しており、さすがの飛ばし屋の私も時速30キロ~40キロのノロノロ運転せざるをえないような恐ろしい豪雨でした。コースで被害がなければ良いがとの思いで雨中、帰路につきました。
本日、鈴木グリーンキーパーの報告によると昨夕の集中豪雨の雨量は1時間に60ミリというとんでもない豪雨だったとのこと。コース内はどこも問題はなかったようですが、バンカー内に雨が流れ込むと同時にバンカー壁の砂まで流れ落としており、このためニコといわれる泥化した砂がバンカーに堆積しているとのことでした。
バンカー内の排水は問題なく排水工事をしたバンカーに水溜りはなく正常に排水ができていました。しかしこの堆積したニコをこのまま攪拌してバンカーを整地してしまうと排水の目詰まりを起こしてしまいます。このため面倒ですがミニユンボでニコの除去作業にかかっています。
1台のミニユンボで順次行っているため3、4日かかる予定です。週末の土・日曜日には間に合わすべく全力で作業を進めていますが、この間のプレーヤーの皆様にはニコが堆積したバンカーでプレーしていただくことになります。ご容赦ください。
奈良柳生カントリークラブ 総支配人・阪口 勇
今週(8月2日号)の週刊パーゴルフを見ていて今年の夏の酷暑対策は「芝を長くして夏枯れを防ぐゴルフ場が続々」とあり、やはりゴルフ場関係者は同じ思いで今年の夏の酷暑対策を考えているなと安堵しました。
昨夏の猛暑、酷暑で多くのゴルフ場がグリーンを枯らすなどの被害を被りました。45ホールある某ゴルフ場は8月に公式競技を行うにあたり高速グリーンに仕上げるため、3・5ミリ以下の低刈りにローラーをかけるなどしたため、その後グリーンは枯れて使いものにならず全18ホールをクローズして芝の張替えをしたとか。
またあるゴルフ場は数年前にコウライ芝のグリーンから高温多湿に強いニューベントに替えたものの、一部のグリーンは夏枯れし急遽グリーン手前に臨時のグリーンを設けてしのいだものの不評をかったそうです。昨年の夏は猛暑酷暑により水不足や湿気などでグリーンを枯らしてしまったゴルフ場は関西でも数多くありました。
当クラブでも昨年の7月上旬の梅雨明けと共にグリーンの状態が一気におかしくなりました。幸い手当てが早かったのと、8月末までグリーンの刈高を5ミリくらいに上げるなどの対処をしたことによりお盆以降、急回復し9月の日本ゴルフツアー機構のQTセカンドステージに間に合わせることができました。
刈高を通常より高目にするということは当然ボールの転がりが悪く遅くなります。上級プレーヤーからは「遅い、遅い」とクレームが寄せられましたが、夏場のグリーンを守るために聞く耳をもたないようにしました。結果、9月以降の秋のゴルフシーズンには良好なグリーンを提供することができました。
週刊パーゴルフの記事にあるように、ゴルフ場関係者の酷暑対策に頭を悩ました結果、グリーンの刈高を上げることがベスト対処法であると思います。記事にあるように、今年は芝を短くしないことで夏枯れの被害を極力抑えようとする傾向にあり、夏のプレーは「遅めのグリーンでラフはきつい」という状況を想定しておいた方が良いと結んでいる通りです。ご理解下さい。
奈良柳生カントリークラブ 総支配人・阪口 勇