来年1月から新しく改正されたルールが施行されます。もともとゴルフのルールはわずか13条で成文化されたと物の本に書いています。ゴルフゲームの基本は「ボールはあるがままにてプレーせよ」です。ショットしたボールがいかなる箇所に行ってもそのままプレーすればルールを発動させる必要はありません。そこに打った自分が悪いのだから自己責任において、いかなる状況下であってもプレーしさえすれば何の問題も発生しないはず。
ところが公正公平の理念とやらでプレーヤーの責任でない過酷な条件下、即ち境界を示す杭、ネットなどコース側が設置した、いわゆる人工構築物などに接する所に転がり込んだボールや、池や川にボールを入れプレーが続行できないなどについて、救済を求めることは正当な権利としてルールで救済処置が加えられてきました。こうしたルールの改正に次ぐ改正で、本則だけで34条100を超える項目が積み重ねられ、さらに付属規則まで追記されてきました。
ゴルフゲームを公正に行うためには今後も想像できないようなトラブルが発生し、その問題解決のためにルール裁定が行われ、改正されて行くだろうと思います。あるゴルフ書物に「ルールが詳細になればなるほど、ルールの欠陥をついてインチキを行う悪しき族(やから)がいるから、ルールはさらに微細にわたって遺漏なきを期すことになる。こんなイタチごっこの結果が、現今のルールだと思って間違いない」と断じています。
ティーショットすればグリーンに上がるまではノータッチ、あるがままの状態でプレーする。OBや池に入れたりのプレー続行不可能な場合を除いて、過酷な条件下に行ったボールでも打った自分が悪いのだと救済に頼らずプレーを続行する。これを肝に銘じてプレーしていただければルールにまつわるトラブルは減少すると思うのですが・・・・・。
奈良柳生カントリークラブ 総支配人・阪口 勇
今日はマンスリー競技A・Bクラス開催につき、7時前からスタート室でメンバーの皆さんと顔を合わせ挨拶。「いつも総支配人のブログ読ませてもらっています」とお声をかけてくれる方も。熱心なブログ読者という方からブログネタにどうですかと読売新聞の10月30日の編集手帳の切抜きを渡されました。
切抜きには、ゴルフでパットしようと構えに入ったら、急に風が吹いてきて球が動いたら「風だから仕方ない」とやり過ごすのは誤り。規則上はプレーヤーが動かしたと見なされ1打罰が科せられる。プロの選手の間では「ゴルフで最も理不尽な規則」と言われてきた。と続き、さらに具体例として今年5月の米国男子ツアーで優勝目前の選手がこの1打で2位選手に並ばれ、プレーオフの末破れ「バッド・ルール!」とコメントしたそうだと紹介しています。
最近のトーナメントコースは超低刈りの高速グリーン、いわゆるグリーンスピードが13フィートという超高速グリーンでは、傾斜のきついグリーン上に辛うじて止まったボールが風に吹かれて動き出すことが現実として起っています。熾烈な優勝争いが風の悪戯で順位が入れ替わるなど球趣をそぎます。
こうしたことから英国R&Aと米国ゴルフ協会がこのペナルティを来年から撤廃すると公式発表しました。ゴルフというゲームは自然が相手のスポーツだけに信じられないようなハプニングが起ります。ティーショットした球をカラスが咥えて持ち去ったり、打った球がハチの巣の近くで危なくて打てないとか信じられないようなハプニングが起るのがゴルフです。
前例のないようなトラブルが発生した場合はいかに対処するのか。ゴルフゲームは唯一、審判が立ち会わないスポーツだけに、プレーヤー自身がフェアプレーに徹しルールでいう「ゴルファーはみな誠実であり、故意に不正を犯す者はいない」という理念の下、ルールに則り処置するのがゴルファーの務めであると明記されているわけですから努めて自分に有利な解釈だけはは避けてほしいものです。
奈良柳生カントリークラブ 総支配人・阪口 勇
ゴルフ仲間20数人に「ルールブックを持っていますか?」と問うとほぼ全員が「ノー」の答え。「ルールブックを見た(読む)ことがあるか?」に対して、「むかしに一度買って読んだことがあるが」という者が数人。「ルールブックなど買ったこともないし、見たこともないという輩が20人近くいたことはショックでした。
ではゴルフルールはどうして理解しているのかと問うと「原則、ボールには触らず、トラブッたら同伴者やキャディにルール上の処置を教えてもらう」という“ノー天気ゴルファー”がほとんど。同伴者やキャディからペナルティや救済措置などその都度、教えてもらいそれを修得して行くというパターンが最も多いようです。
先輩ゴルファーや上級者ゴルファーにルールも指導してもらう、これはこれで良いのですが、ゴルファーたる者、ルールブックを購入し一度はゴルフ規則に目を通しプレーの際は、キャディバックに入れておくくらいの常識は持ち合わせて欲しいと思います。
ジュニア競技や学生の競技ではルールブック携行が必須で、スタート前に必ず携行しているかどうか競技委員が確認しています。携行していなければ失格という厳罰を処されます。仲間同士の遊びのゴルフいえどもルールを弁(わきま)えてこそ真のゴルファーといえるのです。
関西ゴルフ連盟から昨日、送付されてきたポスターをご覧いただきたい。
≪ゴルフ規則の本質と精神≫
ゴルフ競技では、通常、審判員が立ち会わない。それは、「ゴルファーはみな誠実であり、故意に不正をおかす者はいない」ということが基本的考え方になっているからである。従って、ゴルファー一人ひとりがゴルフ規則をよく知って、自主的に規則を守るようにすることが大切なのである。
ゴルフ場のコース内には白・赤・黄・青に色分けされた標示杭が打たれています。ルール上、杭の色によって何を標示しているかは、皆さん当然ご存知ですよね。白杭はOBの境界を示すというのはほとんどの方は間違いなくご存知だと思います。
赤杭はラテラルウォーターハザードの範囲を決めるために使われており、黄杭はウォーターハザードの範囲を決めるために使われているます。ラテラルウォーターハザード、ウォーターハザードの定義やそれらのハザードに入ったボールの救済処置等については、この機会にルールブックを開いて勉強してください。青色の杭はローカルルールにより修理地を標示する場合に使用します。
この白・赤・黄・青色の杭は1975年にUSGAが世界共通として統一したもの。ルールといえば英国のR&Aですが、なぜ米国のUSGAが統一に乗り出したかというと、トーナメント中継の際に標示杭の色によりそれぞれのクラブのローカルルールでまちまちであったところ、ルールの解釈が曖昧でテレビを見た視聴者からクレームや問い合わせが寄せられたそうです。そのため競技運営を円滑にするために杭の色を統一にしたと、ものの本に書いていました。
コース内の標示杭の色によってルール上、定義、救済処置など違うのはご存知だったとは思いますが、秋の夜長にルールブックを紐解きながらルールの勉強をされてはいかがでしょう。「エッ、なにっ、ルールブックを持っていない?」ゴルファーたるものの必須アイテムですので、ぜひ購入しポケット判はキャディバッグに入れて置いてください。
ゴルフ場によってはコース状態が良くないためにローカルルールで「6インチプレース」を表示している所があります。またプライベートコンペでも「6インチプレースOK」などのルールで競技していることがあります。これはティーショットOBの場合はプレイング4で前進して特設箇所からプレーするようにという日本独特の悪しきローカルルールの一つです。
ゴルフというゲームはいかなる状況でも、ティーオフしたボールはグリーンにオンするまではボールに触れてはならない。「ボールはあるがままにてプレーせよ」がゴルフのルールの基本です。基本的にはこれさえ守っていればルール違反をすることはありません。
ただゴルフというスポーツは厄介なもので、何が起るか判らない。自然相手のスポーツだけに打ったボールが池に入ったり、カラスにボールを取られたり、木の上の枝にボールが挟まったり、ブッシュや林に打ち込みボールが判らなくなったり・・・・と、プレーが続行できない状況に遭遇することがあります。こうした時に、ルールで「救済措置」を設けてプレーが公正に続行できるようにルールが制定されています。
ところが自分の打ったボールが過酷な状況下に転がり込んだ場合、ルールに記されたルール処置を、悪智恵?を働かせ、よりルール上許される最も有利な解釈で救済処置をするものですから、問題が起りトラブルに発展してしまうのです。ルールの解釈と適用については、基本的には「自分に厳しく」をモットーとすべきで、そのような箇所に打った自分が悪いと自らの技術の拙劣さを反省すべきです。
ゴルフというスポーツは技量とともに運、不運にかなりの部分、左右されます。フェアウェーど真ん中のナイスショットでも無惨にも砂の入っていないディボット跡に止まっていたり、逆にミスショットが木に当たってフェアウェーに戻ってきたり・・・・・想像の及ばないハプニングが多々あります。自分のボールを打つのは自分自身であり、その飛んで行ったボールの行方に責任をもつのは当然、打った本人なのです。プレー続行不可能の状況でない限りは、グリーンにオンするまではボールはあるがままでプレーするようにしましょう。
奈良柳生カントリークラブ 総支配人・阪口 勇
日本ゴルフ協会のJGAハンディキャップが変わると話題になっています。全米ゴルフ協会(USGA)が開発した「スロープシステム」へ移行させて行くとJGAでは計画しています。
ところで、このスロープシステムとはいかなるものなのか?JGAから加盟クラブに具体的なシステムの説明はなく、支配人会でもそういったスロープシステムへの移行計画があるという情報だけで、そのハンディキャップシステムの具体的な査定方法などの説明は一切なく、JGAの機関紙やゴルフ雑誌で見聞する程度だそうです。
現在のJGAハンディキャップは、各コースのコースレートを基に算出されています。このコースレートはハンディキャップ0のスクラッチプレーヤーが回るスコアがコースの難易度、即ちコースレートになっています。
一方、スロープシステムは、コースの難易度を示す数値としてコースレートではなく、スロープレートが用いられます。スロープレートは最低難易度が55、最高難易度が155で標準的な難易度は113と決められているらしい。
このスロープレートの算出には、スクラッチプレーヤーだけでなくアベレージゴルファーのスコアも想定されているので、より公平なハンディキャップが算出されるという謳い文句です。
日本のゴルフ場のほとんどがコースレートを持っていますが、このコースレートからスロープレートの査定をJGAに依頼しなければなりません。JGA加盟クラブのスロープレート導入するにあたっても査定費用(各クラブ負担)と時間がかかるため移行には3年後を目途に移行することを目標にしているそうです。
奈良柳生カントリークラブ 総支配人・阪口 勇
事務局だより2月号の原稿を昨日、印刷屋に出稿しました。31日に発送し2月1日には皆様のお手元に届く予定です。
2月号は、いつもの月次来場者の報告や2・3月のエントリーカレンダー、各種競技案内や競技成績結果、名義変更入会者等の定番の情報以外に、日本ゴルフ協会が発行している「JGA Golf Journal」に掲載されていましたルールクイズを転載しています。実際のプレーで起りやすいケースを想定されたルールがピックアップされてます。20問の内、何問正解できるかお試しください。ちなみに私の成績は20問中17問正解でした。
日常起りやすいケースですが、間違ったルール処置を先輩ゴルファーやシングルゴルファーから教えられていることもあり、その誤りが実際のプレーで自分もしくは同伴者に誤ったルール処置をしていることが多々あります。今回の私の不正解のひとつもやはり、過去に先輩ゴルファーから誤って教えられたことをそのまま覚え込んでいたものです。
ゴルフルールは、実際そういったケースに出会った場合は同伴者や先輩ゴルファー、シングルゴルファーのいうことが正しいと信じずにルールブックを開き正しい処置をすることが必要であると痛感しました。とくにルールはこうした先輩ゴルファーの誤った解釈が口伝えで伝播していくことが多いと思います。これを機会にもう一度、しっかりルールブックを読み直してみようと思います。
奈良柳生カントリークラブ 総支配人・阪口 勇
本日は、来年度のハンディキャップの新定と改更を行うためのハンディキャップ委員会が開催されました。ハンディキャップの査定方式は基本的にはJGAのハンディキャップ査定システムに基づいて査定されていますが、奈良柳生カントリークラブのコース査定など、種々条件を勘案してハンディキャップ委員会で奈良柳生CCのクラブハンディキャップを査定しています。
このためご自分のパソコンでJGAハンディキャップ査定システムで査定した結果とクラブの認定ハンディキャップが若干違うことがありますので、ご了承ください。
ただし、対外試合や他で必要なJGAハンディキャップを希望される場合は小数点以下のJGAハンディキャップ証明を発行していますので、必要な方は事務局にお申し出ください。
今回のハンディキャップ委員会で問題になったのは、当初ハンディキャップを保有されていたものの、2年間で有効なストロークコントロールカードが5枚以下になられた方のハンディキャップが失効する方が何名かおられます。当然クラブ競技には参加できませんので、プレーされたら必ずストロークコントロールカードを提出していただきますよう、お願いします。
奈良柳生カントリークラブ 総支配人・阪口 勇
今年度から日本ゴルフ協会(JGA)は、JGA主催競技への参加にはJ-sysというハンディキャップ査定システムで算出したハンディキャップを保有した者でないと出場を認めないとして強引にJ-sys導入を図っています。
関西ゴルフ連盟など他地区連盟主催競技の関西アマをはじめミッドアマ、シニア、女子、ミッド女子等々はJGA主催競技のいわば゛予選競技゛も兼ねていると思います。この他地区連盟主催競技の出場条件、資格にはJGAハンディキャップ9・4以下(関西アマ)とか13・4以下などという資格を満たしておれば出場することができます。
こうした競技に出場し一定の上位者にはそれぞれのJGA主催競技(日本アマ、日本女子、日本シニア等々)への出場権が与えられています。
しかしながら各地区連盟の競技を通過し出場権を得てもJ-sysで算出したハンディキャップが必要だというのです。誠におかしな話で、各地区連盟が主催した競技で、その競技の出場資格・条件であるJGAハンディキャップを提出し出場を認められ、健闘しJGA競技の出場枠に入ったにもかかわらずJ-sysで算出したハンディキャップ証明が必要だという。
当クラブ会員2名が今年のKGU主催競技で見事にJGA主催競技への出場資格を手にしたにもかかわらず、一人は海外での休暇中でJ-sysの手続きなど間に合わず出場できませんでした。
こうしたアマチュアのトップ競技はスクラッチ競技でアンダーハンディ競技ではありません。各地区連盟競技が事実上の予選競技でもあり、その出場条件・資格を満たして出場し見事゛予選通過゛しているにもかかわらず、その出場資格に再度J-sysによる算出したJGAハンディキャップが必要だというのですが、まったく理解できません。
JGA傘下ゴルフクラブのほとんどが強引なJーsys導入に反対しているための対抗手段、嫌がらせとしか思えません。
一方でインターネットサイトの大手ゴルフダイジェストオンラインや楽天GORAと手を組み年間2520円でJGAハンディキャップを個人に乱発する。そのハンディキャップも個人が携帯電話やパソコンからスコアを自由に入力ができ、その信用性、信頼性は疑わしいにもかかわらずJGAハンディキャップとして認定されるのですから、なんとも矛盾しているといわざるを得ません。
奈良柳生カントリークラブ 総支配人・阪口 勇
日本ゴルフ協会(JGA)が昭和58年9月にJGAハンディキャップ規定を制定し、JGA加盟団体の会員にJGAハンディキャップを交付しています。
それまではゴルフのハンディキャップは、各ゴルフクラブのハンディキャップ委員会や競技委員会で独自に認定していましたが、どのゴルフ場でも通用するというには公平性に欠けていました。
JGA加盟のゴルフ場(クラブ)で査定方法が統一されたことにより合理性かつ一定の公平性も認められるようになりました。
JGAは平成17年にゴルフクラブの会員以外に個人でも有償でJGAハンディキャップが取得できるJGA個人会員を発足募集させ年会費1万円で個人会員にJGAハンディキャップを交付できるようにしていました。
ところが、JGAでは個人会員の増加をはかるためにJGAクラブを今年9月にインターネット予約サイトの大手ゴルフダイジェストオンライン(GDO)、楽天GORAと業務委託契約を結び年間2,520円でJGAハンディキャップを交付する制度を発足させました。
JGAという組織を支えている加盟ゴルフクラブ(約2000クラブ)はJGA年会費として毎年26万円を支払って、そのクラブに所属する会員にJGAハンディキャップを交付していたわけですから、ゴルフクラブに入会せずとも年会費2,520円を支払えばJGAハンディキャップを取得することができるのです。
しかもGDO、楽天GORAを利用すれば日本の会員制ゴルフ場2000箇所の内90%近くのゴルフ場がエントリー、プレーできるわけですから、高い入会金や名義変更料を支払ってまでゴルフクラブに入会する必要がなくなるのです。
各ゴルフクラブの26万円の年会費を基盤としたJGAが会員制ゴルフクラブの経営を揺るがす暴挙とはいわないまでも拙劣な制度ではないかと思います。
またこのJGAハンディキャップ取得に対しても、電子システム化したJ-sysで、個人が携帯電話やパソコンから自由に自分のスコアを入力して行くため、そのハンディキャップの公正さ公平さが担保されるのだろうか?
ゴルファーに悪人はいないという゛性善説゛が前提であるとしてもスコアやハンディキャップはいとも作為的に行うことが可能である。
ゴルフクラブに所属する会員のハンディキャップはクラブ競技などを通じて、ある程度の技量を認識しているので、極端なハンディキャップの変動は起り得ないが、個人の自己申告に基づくスコア入力は、果たして公正かつ公平で信用足り得るのだろうか?
奈良柳生カントリークラブ 総支配人・阪口 勇
:: 次のページ >>